Ortofon SPU-GT [オーディオ]

けっこう前の話なんですけど、雨ばっかりなので・・・

いつもは堅実に、ワンオーナーでいつ頃購入してどのくらい使ったかが明確な品物に入札するのですが、魔が差したというか・・・
古物商が、わけも分からずオークションに出品したらしいOrtofonのSPU-GTEという古~いレコードカートリッジであります。

当方機材がないので音が鳴るかどうかもわからないというジャンク指定の一品。しかも写真が小さすぎて針が付いているのかさえ定かでない。
ただ、説明書きには他のカートリッジと一緒に譲ってもらったとあり、出品者のその他のオークションを見ると、70,80年台の古くてマニアックなカートリッジがズラッと並んでおりました。
新しいものが全くないので、たぶんマニアなご老人が大切にしていて、ここ何十年かは使ってなかったオーディオ機器をご遺族が処分したのだろうと・・・それならもしかしてイケるんじゃないの(ΦωΦ)フフフ…
しかも破格の即決価格.∵・(゚ε゚ )ブッ!!


ということで、思わず逝っちゃいました(*゚д゚)ムホムホ


数日後、元箱どころか針のカバーさえ付いてない本体のみでやってまいりましたよ。見た目もかなりボロい。

特徴からして、輸入代理店がオーディオニックス終期か、ハーマン時代の初期なのかなぁと思われる個体であります。箱がないからよくわかりませんが、まあ80年前後なのだと思うことにしよう。

さっそく針をクリーニングして音を出してみました。(;゚д゚)ゴクリ…


駄菓子菓子、右チャンネルから音出ませ~ん。ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!


でも片チャンだけでも良い音が出ているんですよ。なんかすげぇ悔しい。
賭けに負けてしまったか・・・と失望いたしましたが気を取り直し、どこか切れとるの?と調べてみます。

とりあえず中を見てみます。ネジを外してカートリッジを外してカバーを取りまして、
IMG_7021.jpeg
針の根本を覆っているゴムカバーを慎重にめくります。
老眼では全く見えず20倍ルーペでようやく認識できるほど細いコイルからの線は、全部出力端子にきちんと繋がっているようです。となると、コイルかトランスの内部断線決定で、もはやできることは何もなく、モノラルカートリッジにでも改造する?それともトランス部分だけ取り出してMCトランスとして使おうか・・・どっちにしろ\(^o^)/オワタ


まあ決断は今度にしようと組み直して、再度レコードを掛けてみましたら、


アラ、ちゃんと音が出ましたよ!キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!


すごく低域が太いピラミッド型な感じ。なんか音に力があります。
いや~もう嬉しくて嬉しくて、レコードを取っ替え引っ替え聴きましたよ。

そのうち、ちょっと左の音が小さいよね、と気付きまして、これはリード線の接触不良が全ての原因ではないのか?と思い始めちゃったわけなのでありますよ。
このカートリッジのリード線はスプリングで出来ておりまして、シェルの端子との接触がどう見ても悪そうなので、なんとかしたい誘惑についに負けてしまいまして、また分解。
IMG_7024.jpeg
スプリングを取り外して端子を磨き、スプリングはブレーキクリーナーをブシブシ吹いて綺麗にしました。
スプリングの見た目はピカピカに。ただ、内側が綺麗になったかは定かではありませんが・・・
さらに、端子に刺すとユルユルなので、細いステン棒に巻いて径を絞ってみました。
IMG_7026.jpeg
そしてまたまた組み上げて音出し。(;゚д゚)ゴクリ…


またまた右チャンネルが音出ませんεε=ヽ( `Д´)ノ ウワァァァン


人生、このときぐらい後悔したことはございません!ウソですが
しかし余計なことをしなきゃ良かったぁ(;´Д`)アウ...


また接触か?といじくり回しては音出ししますが、全然復活しない。
あ~もう駄目なのか、マジで駄目なのか?神様お願い~~~と念じたら・・・


あら不思議、また両チャンネル音出ました!キタ - .∵・(゚∀゚)・∵. - ッ!!


何が原因で何で解決したのか皆目わかりませんが、ちゃんと音が出ればもはや何でもいい!もう絶対いじらない!!
磨いたせいか音が良くなった気がするし、初めの頃より高域もよく出るようになった気もする。
太くて力のある音に、なにやら薄~くリバーブっぽいまろやかな響きが乗ってるような・・・なんか気持ちイイ!
古い歌謡曲とかロックが素晴らしい音で鳴るわけなんですよ。ヴォーカルがなんかヌメって聴こえるのよね。
これからどんどん使おっとv( ̄Д ̄)v イエーイ
IMG_7023.jpeg

嬉しくてしょうがないので、無謀力って時には大事ってことを、懐かしい顔文字を駆使して表現してみましたヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ
nice!(15)  コメント(8) 
共通テーマ:趣味・カルチャー